www.ncbi.nlm.nih.gov

 

 

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双極性障害患者の自殺、治療パターンを分析|医師・医療従事者向け医学情報・医療ニュースならケアネット

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カナダでの自殺による死亡事例の検視結果の集計を解析。双極性障害(BD)と非双極性障害(non-BD)で服薬による自殺の違いを比較した。

BD群の服毒は、女性、過去の自殺企図歴、物質依存の合併に関連していた。BDとnon-BDではオピオイドが最も共通した薬の種類であった。両h差で、ベンゾジアゼピン抗うつ薬が自殺時にもっとも共通していた薬物であり、BD群の23%では気分安定薬抗精神病薬なしに抗うつ薬を単剤で用いられていた。抗うつ薬気分安定薬抗精神病薬なし患者は15.5%であった。単極鬱群と比べて、以前の自殺企図歴と前週の救急ないし火精神科受診の比率が、BD群でたかかった。

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双極性障害の患者には、抗うつ薬を単剤で用いないほうが良いかもしれないと誘導する傾向はある。何らかの抗うつ薬と一つ以上の気分安定薬抗精神病薬をつかていたBD患者は35%ほどいたようであり、抗うつ薬気分安定薬も18%くらいはいることを考えると、23%と15.5%の薬物群のみをアブストラクトに出すのはミスリードを誘いそう。

自殺企図における精査についての横断研究

bmcpsychiatry.biomedcentral.com

 

自殺既遂者は男性で多く、自殺未遂は女性で多い。ドイツ、ハンガリーアイルランドポルトガルでの自殺未遂データを解析。自殺行動は Feuerlein scaleによって、 ‘Non-habitual Deliberate Self-Harm’ (DSH), ‘Parasuicidal Pause’ (SP), ‘Parasuicidal Gesture’ (SG), and ‘Serious Suicide Attempt’ (SSA)の4つに分類された。男女と自殺行動の2×4のΧ2検定を、全体、国別、年齢階級別に行った。

全体ではSSAが男性で多かった。国別、年齢階級別にも性差が認められた。

公務員批判

公務員批判がよくある。

民間と比べて、融通が効かないのに、給料が高いという。

なぜ、給料が高いのか。

なぜ、融通が効かないのか。

答えを出そう。

モラルと公平性の維持のためである。

給料を高くして身分の安定を保証することにより、損失回避の特性を利用して、不正を起こしにくくし、内規や前例によって裁量を実質なくすことによって、公平性を維持するのである。

 

 

仮に、私が、地方自治体を民営化企業として、運営するのであればまずは何をするか。

当然、住民票や戸籍謄本などの発行手数料を100倍にする。

400円位のものを4万円にする。

おそらく100倍にしても、申請件数は減るだろうが、100分の1になることはない。

就職したり、進学したりすれば、必要とされたりする。需要はつねにあるが、供給は役所でしかできない。完全な独占である。市場原理に従うなら、当然手数料は高くなる。

なぜ、役所の独占なのか。民間企業でも、住民票サービスを行えばいいのに!

ところが、難しい。なぜなら、戸籍や住民票などの書類は、ある意味で信用情報だからである。政府が安定しているという仮定のもとに、安定した信用情報として、機能するのである。

逆に言えば、住民票が信用情報として機能するためには、それがひとつの期間で独占される一方でだれでも同じ条件で登録でき、だれでも安価に手に入れることができるからである。営利目的では信用されにくいだろう。

さて、このような業務において、もっと収益を上げるにはどうしたら良いだろうか。世間からは給料が高過ぎると言われているから、下げることにする。

また、サービスの質を高めるために、職員の裁量を大きくする。

顧客満足度は上がるかもしれないが、一方で、モラルハザードのおそれが高まる。

需要が高く、価値が高いものを取り扱っているのに、給料が安ければ、情報を個人的に売買するほうが、職員の収入は高まるかもしれない。本来の値段より少し安くして、非正規に書類を作成して売るのである。

バレれば当然解雇のリスクを取ることになるが、元々の給料が安いのであれば大した損害ではない。不正や汚職、横領、賄賂などが当たり前になる。いわゆる発展途上国の役人の実態に近づく。

 

日本のどんな小さな役人も、融通は効かないがマジメであり、サービスにサプライズはない代わりに不正もない。

給料が比較的高く、将来にわたって身分が安定していれば、不正をして職を失うリスクは撮りたくないものである。すなわち、障害にわたっての既得権が確保されているがために、損失回避が強く働いて、不正を行いづらいのである。

同時に融通が効かないのは、裁量を制限しているためである。

受付業務を行う小役人は、ほとんど裁量がない。決められたことしかできない。これは、受け付けた職員によってサービスが異なれば、公平性を欠くと考えられるためである。そのために、窓口業務を行う職員の裁量は、前例や内規によって著しく制限するのである。裁量がなければ融通が効かない。

では、役所の後ろの方に座っているおっさんは何をしているのか。かれらは、おそらく、窓口職員にない裁量を持っている。窓口の職員も人間である。つい情にほだされて、特別なはからいをしたく成るかもしれない。だが窓口を担当していない職員が裁量を持つことによって、利用する市民に対面しないがために、情に流されにくく成る。

 

給料を安くして、コンビニのアルバイト並みの人材に、市役所業務をやらせるだろうか。それほど人間を信頼して良いのだろうか。

仕事があって良かった。

目の前の問題に集中していれば考えなくて済む。
仕事はする方だ。
三人で働いているが、若手の2倍、もう1人の1.5倍働いている。最近は、「仕事好きですね~」などと言われたこともある。事実無根だ。いつも出来れば仕事したくないし、するなら早く終わらせて家に帰りたい。毎朝、今日一日何とか乗り越えよう、今日が始まれば必ず終わることを信じよう、と、自分を叱咤して仕事に臨んできた。終われば、やっと終わったと安堵の溜め息を毎日ついてきた。嫌々やってもそれなりに結果を出せることが、自分の長所だ。
でも今日は違う。仕事が有難い。今ある他人の問題解決に心血を注げば時間がすぎる。隙を見せれば、襲って来る。センター試験のニュースを眺めれば、一番上の子供の受験の時には、妻はもういないかもしれない、とか。襲われれば胸があふれる。隙が無いように仕事を組み立てる。
当直が終わらないで欲しい。
仕事があって、未来を考えなくて済むことが、楽だ。
妻はそうでは無い。

今日がやっと終わる、から、今日がもう終わってしまったにかわった。
今日は有意義に時間を使えただろうか。仕事に逃げて大切な時間を無駄にしてしまって無いだろうか。

妻が泣いた

妻が泣いた。

今朝仕事に出る前だ。
本当に辛いのは彼女なのに、私の方が動揺していて、泣けなかったんだろう。
子供たちを不安にさせたく無かったのだろう。
子供たちの学校が休みで、私が日当直だから、朝は二人で食事した。
涙は見せないようにしていたけど彼女に一声かける度に、鼻声になってしまう。家を出る直前になって彼女も泣いた。ごめんね、と言った。あなたが動揺して、事故でも起こさないか心配、と言った。私も、ごめんね、と言った。しっかりしなきゃいけないのに、辛いのは君なのに、と続けたかったけれど、気持ちが溢れてしまって、涙をこらえようと、くぅと息を漏らしただけの、情けない夫だ、私は。
 
しばらくの肩をだいて、それから、行ってくるといつものように言って、家を出た。彼女はいつものようにサッシを開けて私の車を見送っていた。
 
この思い出が、恥ずかしいメロドラマみたいに、二人で笑えればいい。10年たったら笑っていたい。二人で。

子どもから目が赤いよ?って言われました。

今日午後、有給を頂いて、妻の診察に付き添いました。

一昨日の健診のエコーで悪性が疑われたからです。
マンモグラフィ、CT、造影MRIを連日行い、今日その結果が出ました。
4歳の多動気味の幼児を抱えながら、検査を頑張ってました。
ここ数日は、妻より私の方が動揺していて、妻はいつもと全く変わらずに、家事をこなし子ども達の世話を焼いていました。
午後の仕事を代わってもらえることになって、電話したら、仕事の方を心配して、事故起こさないようにと。有給は、他の日の仕事がきつくなるので、ほとんど取らない。今日取らないでいつ取るのか?という気持ちでとった。
「しこりがあるので吸引細胞診を」
「癌かどうか可能性が高いか低いかでいえば高いですかね」
一度足りともモニターから目を離さずに言う。おかしいなーなどとつぶやきを繰り返している。2年前のエコーでは全く見られていなかったことが疑問なようだ。
 
機からモニターを見ていれば、マンモグラフィには石灰化があるようだし、造影MRI読影コメントは、乳癌の所見とはっきり書いてある。
 
去年の10月、結婚10年目を迎えた。記念日が近づくと、「サプライズは絶対やめてね。好きなの買いたいから」毎年言い、数年前からは、「スイートテンでまとめていい奴頂戴!」。
年末こちらが当直している間に子連れで里帰りして、デパートで母と二人で選んできた。いたずらっぼくわらって、一目で気に入ったと言う指輪に光る石を見て、あと10年20年は普通に過ぎて、彼女が、私の人生で最も長く時間を共にする人になるんだろうと、当たり前のように思った。
 
癌は14×15mm、同側リンバ節に転移(Level1)。
ネットで調べた範囲では良くてstage2。5年生存率は概ね80%はあるようだ。
愕然とした。
今のメンタリティではこの数字は、5人に一人は命を落とす、としか解釈できない。
大体は助かるなんてとても思えない。
診察が終わって家に着いた。平日、夕食を一緒に食べることは今まで無いから、上の二人は単純に喜んで、風呂も一緒に入りたいと言う。下の子も釣られて一緒に入ると。食事が終わって子どもの歯磨きをしている妻を見て、子供たちの数年後を不意に想像してしまう。
ぎこちなくトイレに入った。トイレットペーパーで目頭を拭う。そのまま鼻をかんでそっとトイレをあとにすると、子供たちは既に風呂場にいてシャワーで頭を濡らしていた。私に頭洗ってと。長女は3年生だが一番甘えん坊だ。すぐに風呂場に入ってシャワーを顔から浴びて、それから長女の髪にシャンプーをつけて泡立てた。1年生の長男は自分で全部洗って浴槽で何やら遊び始めている。
後回しにされた4歳が太ももをツツいてきた。ちょつと待ってと答えたら、「ねーねー、目が赤いよ?」と不思議そうに見上げているのと目が合った。
「そお?」とだけ答えた。すぐ頭からシャワーを浴びた。何とか平静を装えたかなと思う。